はじめに:『GIVE&TAKE 「与える人」こそ成功する時代』を読んで
本記事では与える人こそが成功する、Giveから入った方が人生は楽しい、ということをお伝えします。
『GIVE&TAKE 「与える人」こそ成功する時代』を読みました。タイトルの通り、本書の内容は、与える人こそ成功するというものです。読書録として本書を通じて学んだ内容と行動目標をまとめました。
著者アダム・グラント氏のプレゼンテーションはTEDでも公開されています。興味のある方はぜひご覧になってください。
今いる場所が本当に好きか?
あなたは「今いる場所が本当に好きか?」という問いに自信を持ってYESと即答できるでしょうか?
もし「今いる場所が好きではないかも、、」と少しでも頭に浮かんだ方には、ギバー(与える人)とテイカー(受け取る人)の考え方が役立つかもしれません。
ギバーとテイカーの4類型
人間には3つのタイプがいます。①ギバー(人に惜しみなく与える人)、②テイカー(真っ先に自分の利益を優先させる人)、③マッチャー(損得のバランスを考える人)です。そして、大半はマッチャーです。
さらに、利益の関心が自己利益にあるか、他者利益にあるかを踏まえると、ギバーとテイカーは4タイプに分類できます。
- 他者志向の成功するギバー:自己利益への関心も他者利益への関心も高いギバー
- 自己犠牲的なギバー:他者利益への関心は高いが、自己利益への関心は低いギバー
- 自己中心的なテイカー:自己利益への関心は高いが、他者利益への関心は低いテイカー
- 無気力な人:自己利益への関心も、他者利益への関心も低い人
成功するギバーの特徴
上記4タイプのうち、1. 他者志向の成功するギバーは、人生でより多くのものを手にすることができ、結果的に今いる場所を好きになることができます。成功しているギバーは、普通の人たちより他者重視であるだけでなく利己的でもあります。
「情けは人のためにならず」というように、他人のために尽くすことが結果的に自分のためになることは古くから言われています。一方で、2. 自己犠牲的なギバーのように、自己を犠牲にして他人に尽くしてばかりいると、心身が疲弊して燃え尽きてしまうばかりか、他人からは単なるお人好しと思われるだけになりかねません。
3. 自己中心的なテイカーは、一見すると、人生でより多くのものを手に入れられるように思えますが、自分にばかり関心が向く人からは次第に人は離れていくものです。
本当に目指すべきは自分にとって意義あること、楽しめることで、他人にとっても役立つ行動をすることです。
他人に与えると自分に返ってくるという「返報性の法則」に従い、Giveから入った方が結果的には多くのものを得ることができます。返報性の法則について、より深く知りたい方はこちらの本がおすすめです。
どうすればギバーになれるのか?
まずは心のゆとりを持とう
ギバーでいることの非常に重要な条件は、心のゆとりを持つことです。
精神的な面でゆとりを持つには、肉体的、経済的、時間的にゆとりを持つことが大切です。健康を維持し、金銭的に余裕を持ち、忙しくしすぎないようにしましょう。
やはり自分自身に余裕がないと、他人に対して何かを与える気持ちは湧いてこないでしょう。
受け取るよりも与えることから始めよう
また「Giveすると損するかもしれない」といった考えを捨てることです。得てして人は何かを他人に与えると自分が損をしたような気持ちになるものです。時にはとんでもないテイカーに出くわし損することもあるかもしれませんが気にしないことです。世の中の大半はマッチャーです。常にGiveから入ることを意識しましょう。そうすれば、一時的に損をしたとしても、トータルで見ればより多くのものを手にすることができます。
自分にとって意義あること、自分が楽しめることの場合は積極的に他人に与えましょう。この条件が満たされていれば、他人だけではなく自分にも与えることができます。
他人の利益と自分の利益を一体化させれば、与えることへの心理的な抵抗は少なくなるはずです。
自分ではなく相手を中心に考えよう
自分を中心に考えるのではなく、他人を中心に考え、相手が何を求めているかに注意を払いましょう。
仕事やビジネスにおいても、相手の目線で物事を見ることは非常に大切です。仕事とは基本的に他人に与えることです。ビジネスでも会社や自分の利益よりも顧客の利益を第一に考えているかが成功要因になり得ます。より多く与える人はより多く稼ぐようにもなるのです。
人間関係においては関係者全員が得する方法を考えましょう。利他的に振る舞えば振る舞うほど、より多くの恩恵が得られます。
人に会った時は「この人にどんなことをしてあげられるだろうか?」という問いから始めてみましょう。
困っている人を助け、他人に与えれば与えるほど、ますます自分自身の気分がよくなり、気分がよくなればなるほど、ますます与えることが容易になっていきます。
人を助けはじめると、良い評判がどんどん高まり、信頼を集め、自分の可能性の世界が広がり始めます。
他人の幸福を追求し小さな親切を積み重ねよう
他人の幸福に寄与すべく行動することは、人生全般での成功につながります。
人生をより楽しくより豊かにするには、誠実なギバーとして振る舞うのが一番です。毎日コツコツ、小さな親切を積み重ねましょう。
まとめ:本書からの学び&明日から行動できること
最後に、本書を読みむことにより得た学びと行動目標をまとめます。
- 他人に役立つことを考えよう
- 他人の人生にちょっといいことを起こすことに注意とエネルギーを集中してみよう
- 受け取るよりもはるかに多くのものを与えよう
テイカーよりも圧倒的なギバーを目指しましょう。
Giveから入った方が人生はきっと楽しい。そして、人生はより豊かになるでしょう。