この記事では、英語の勉強方法がわからない。そもそも何から手をつければいいのか。どうすれば効率的にリスニング力を向上させることができるのか。なぜ英語が聴き取れないのか、といった疑問にお答えします。
そもそも英語って?
英語は、3つの要素で構成されています。
英語 = 1. 単語 + 2. 文法 + 3. 発音
英語とは、意味を持った複数の単語が、文法という規則に従って並べられたものです。話したり、聞いたりする際には、発音が伴います。
英語が聴き取れない原因は、この3つのいずれかに原因があります。
1. 単語力の強化
おそらく、英語を聴き取れない原因の多くは、単語力不足にあります。
知らない単語は、読んで意味を理解することもできませんし、ましてや、聞いて理解できるはずもありません。
単語力が不足している方は、まずは、単語力を強化しましょう。
学習者の英語レベルにもよりますが、まずは、7000〜1万語の語彙レベルを目標にすると良いでしょう。外国語として、英語を学ぶ学習者が、自由にコミュニケーションを取るのに最低限必要な語彙レベルです。
単語は覚えているのに、聴き取れないという方は、別の要因に目を向けてみましょう。
2. 文法知識の不足を埋める
文法に問題がある人は比較的少ない
日本の中学、高校の英語教育は、文法学習とその理解に重きを置いているため、文法力の不足に問題がある方は、比較的少ないというのが実感です。
しかしながら、文法が十分に理解できていないにも関わらず、英単語ばかりを闇雲に覚えたり、英語をたくさん聞いていたりしていたとしたら、その勉強方法は見直さなければなりません。効率的な学習とは言えないからです。
それでも、英文法の理解は、やっぱり大事
前述したように、英語は意味を持った単語が、文法という規則に従って並べられたものです。
いくら単語をたくさん知っていても、基本的な文法を知らなければ、英文の真意を理解することはできません。文構造を正確に捉えることができないからです。
文法については、高校卒業までに学習する内容が理解できていれば、十分でしょう。
文法力に自信がない方は、基礎的な文法書から学習し直す事をおすすめします。
コツとしては、文法だけを目的とした学習には、あまり時間はかけないこと。基本的な文法の全体像を把握したら、英語を読んだり、聞いたり、話したり、書いたりする中で、英文法の定着を図りましょう。
※TOEIC600点以上の方は、基礎的な文法事項は把握できていると思います。本項目は読み飛ばしていただいても構いません。
3. 発音学習が不十分、そもそも、していない
日本人が、英語を聴き取れない一番多い原因は、発音学習が不十分、もしくは、そもそも全くしていないことにあります。一般的に、中学、高校までの学校教育では、発音に焦点を当てた勉強が十分に取り入れられていません。とにかく発音の勉強をしましょう。そうすれば、自然に英語は聴き取れるようになります。
発音できない音は聴き取れない
考えてみれば、非常に当たり前ではあるのですが、正しく発音できない音は聞き取ることができません。この大切な観点が、抜け落ちてしまっている方があまりにも多いです。
まず、英語と日本語の音は違います。母音と子音の数も種類も異なります。
また、英語には独特なアクセントがあります。
さらに、リエゾンといって、音が連結したり、脱落したり、同化したりします。これらのパターンを知っていなければ、目で見て意味が理解できる簡単な英文も、耳で聞いて理解することはできません。
リエゾン(仏: liaison)とは、フランス語における(外)連声の一種で、語を単独では読む場合には発音されない語末の子音字が、直後に母音が続く場合に発音される現象を言う。【Wikipediaより引用】
母音と子音を正しく発音できるようになろう
対策としては、英語を正しく発音できるようになることです。発音できる音は聴き取ることができます。
これまで十分に発音学習をしてこなかった方にとって、最も効果が高いのは、英語の母音と子音を全て正確に発音できるようにすることです。全ての英単語は母音と子音によって構成されています。
母音と子音は数に限りがあるので、膨大な英単語を覚えたり、たくさんの英文をひたすら聴くよりも、短期間で習得することができます。母音と子音の習得は、リスニング力向上に即効性があり、その効果は絶大です。
発音学習の仕方
無料で学習したい方は、YouTubeを利用することをお勧めします。YouTube上には、外国語として英語を学ぶ学習者のための発音教材が、数多く掲載されており、お気に入りの教材がきっと見つかるはずです。
短期間で効率よく学習したい方は、有料ではありますが、オンライン英会話に加入することを強くお勧めします。発音矯正のためだけに、1〜2ヶ月加入するだけでも、非常に有益な投資かと思いますので、ぜひ検討してみてください。
どのオンライン英会話にもあるかと思いますが、「発音コース」といった名称の講座を受講して、講師に自分の発音を矯正してもらいましょう。有料講座のメリットは、学習教材が体系的にまとまっているため、無駄なく発音を習得できること。また、講師が対面で英語の発音を矯正してくれるので、改善に即効性があることです。
母音と子音を自分で正確に発音できるようになったら、アクセントやリエゾンといった英語独特の音声表現を習得していきましょう。こちらについては、近道はありません。たくさんの英語を聞いて、自ら発音することによって、徐々に習得していきましょう。
最後に、、、とにかくたくさん英語を聴こう!
十分な単語力を身につけ、基礎的な英文法を理解して、発音も習得したら、あとは、とにかく、英語をたくさん聴くことです。
ニュース、ビジネス英語、英語試験、映画、ドラマ、小説、YouTubeなど、自分の興味・関心のあるジャンルの英文を聴きまくりましょう。ポイントはただ聞き流すのではなく、「理解しながら聴く」こと。
英文をたくさん聞いて、英文と英語の音に慣れ、表現と音のつながりのストックを増やしていけば、英語がどんどん聴き取れるようになるでしょう。